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「あのチビを早く助けたいんだろ? さァ、来い……リリーヴ!!」
「「「―――ッッ!!」」」
怒樹の焚き付けに突き動かされ、一斉にリリーヴのメンバーが動き出した。
ここからは時間との勝負だ。
早く怒樹の防衛を突破して、司さんの所へ向かわなければ、間違いなく取り返しのつかないことになる。
「そりゃぁぁぁぁっ!!」
「発射ぁぁぁぁぁっ!!」
最初に動きを見せたのはギートと詩音。
ギートが足を踏み込めば、チェーンが怒樹の足元から現れ身体に絡み付いた。
そこへだめ押しに詩音の小型ミサイルが飛んでいく。
回避能力の高い怒樹の動きをチェーンで封じ、火力の高い攻撃を浴びせる作戦だろう。
「ガハハ!! まだまだだなァ!!」
だが、怒樹が声を上げると同時、シャドーの壁がドーム状に展開される。
レイブンさんの時もそうだったが、身体を封じてもシャドーが操れる限り、無防備なところへ攻撃するのは難しい。
詩音のミサイルがシャドー壁に着弾し、周囲に熱風が吹き荒れる。
しかし、その爆発の中心にいる怒樹にはシャドー壁が邪魔をして届かない。
シャドーの壁が解除され、怒樹の姿が見えた頃には、ギートのチェーンも引きちぎられていた。
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