恐怖の実験場

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何が起きたのか分らぬまま、呆然とシャドーの残骸を見下ろして、 『おめでとう!! キミ達は10分間この場を生き延びることに成功した!! 試練を乗り越えたんだ!! 素晴らしい!! 素晴らしい!!』 パチパチと手を叩いて賞賛する青島の声で状況を理解した。 この試練には、あらかじめタイムリミットが定まっていたのだ。 『子供がシャドーに敵うわけないからねぇ。俺もそんなに鬼じゃない。ただ残念なのはスキルを発言した者が現れなかったことか……まぁ、簡単じゃないのは分かってるから“次”に期待しよう!!』 『つ、ぎ?』 次。 嫌な言葉の響きに子供たちの空気が凍り付く。 一方的にさらわれて、一方的に研究という名の残虐な遊びに付き合わされる。 ここは異世界、間違いなく助けは来ない。 それを全て理解した子供たちに向かって青島は容赦なく非情な宣告を叩きつける―― 『そう! 次! キミ達にはまた明日から試練に挑んでもらうよ!! スキルが発現するか、命を落とすまで、何度も、何度も、何度もね!!』 高笑いする青島の声に、子供たちから力が抜け脱力していく。 暗い暗い絶望が子供たちの心を蝕んで離さない。 終わりの見えない試練がこの先も続くのだと―― 『じゃぁ、今日の試練はここでお終い。キミ達には用意した部屋に戻ってもらうよ』 直後、部屋の中に向かって煙が噴射された。 それは一瞬にして部屋の中に充満し、次々に意識を失った子供たちが倒れていく。 恐らく睡眠ガスの類いだろう。 『ゆっくり休んでね。おやすみ、俺のかわいい子供たち』 『待って……僕達はこんなこと……望んで……』 必死に意識を保とうとする恐昂だが、力なく膝からその場に崩れ落ちる。 『今回はいい結果が残せるかもしれないぞ…… 見ていてくれ、賢信、結月、快晴先生……!!』 ケタケタと耳障りな研究者の高笑いを聞きながら――
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