86人が本棚に入れています
本棚に追加
彼の指示にしたがって反射的に身を出来るだけ小さく丸めた途端、
「チィ……!!」
怒樹が俺達の手足を離して、離脱。
直後に複数の青い光の矢が通過する。
「逃がしません!!」
退いた怒樹に合わせて照準を微調整し、再び羽木さんの矢が放たれた。
『づ、う……今だ弱虫……後退だ』
「はぁ、はぁ、……分かって、る……!」
大きく呼吸をして痛みを逃がしながら、俺とクロは後退。
羽木さんが作ってくれた時間で足の再生に専念する。
―――羽木さんのサポートが無かったら危なかった……
―――相変わらずすごい正確さだな……
足の痛みに歯を食い縛りながら、羽木さんと怒樹の攻防に目を向けた。
羽木さんは同時に5本の光の矢を放ち、的確に矢の雨を降り注ぐ。
対して怒樹は身を翻しつつ、シャドーを盾にして防ぎ続ける。
「ガハハハ! やるなァ若造! ……けどなァ、忘れてねェだろ? お前は一度俺に八つ裂きにされてるよなァ!!」
「……ぃっ!?」
ヒクリと羽木さんの顔が強張った。
確かに羽木さんは一度イーヴァの三強に一人で挑み、ボロボロにされた経緯がある。

最初のコメントを投稿しよう!