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『うん、食べたいな』 そう答えると更に翔子は笑う。 『ちょっと待って、美味しい食事して、さっきは寝てて、今は私を誘ってる。 人間の三大欲求満たしまくりだよね井上君!あはは』 俺も思わず笑った。 何を言い出すんだよ。 人間の三大欲求。 それは食欲、睡眠欲、そして性欲。 性欲じゃなくて排泄欲とか集団欲って説もある。 どれも大切だけど、確かに今の俺は三大欲求にランクインするもの全てを満たしにかかってるな。 同窓会で騒ぐのは集団欲だろうし、そのうち思いっきりトイレにも行くはずだし。 何よりこれから翔子と…… 最高の相手と性欲を満たして、それから改めて眠りにつけたら。 どれだけ幸せだろう…… 『ねえ、私のどこが好きだったの? ブスなのに』 『ブス?誰もそんな事言ってなかったよ。 けっこうかわいいって村上とか沖崎とか、向井も言ってた』 『胸も小さかったし』 『でも今はみんなが振り向くよね』 『脚だって太かった』 『そうかあ?これが太いとか言ったら怒られるぞ!?』 どれもこれも俺の性欲を満たしてくれそうだ。 『ふふっ…… 井上君、私の三大欲求も満たしてくれる?』 凄く。全然。全く。 色っぽさ皆無な言葉だったけど。 この期に及んで頷かない男がいるものか。 『私の全部を好きって言ってくれる?』 もちろん頷く。 『ありがと。 ……ねえ、例えば私の体のどこかひとつを選ぶとしたら。 どこがいい?』
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