第1章

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両親が亡くなった時私は14歳、醒は11歳だった。 もちろん物心はついていたし、両親を亡くした悲しみは同じくらい辛かっただろうけど、アメリカ生まれで日本が初めてだった醒にとってはこの地に慣れることに精一杯過ぎて私より早く立ち直れたようだった。 私は日本で生まれ幼少期に両親兄と共に渡米、物心は微かについてはいただろうけど醒と変わらないくらい初めてと一緒だった。 そこに両親の死、年齢も思春期だったため立ち直るのにどれほど掛かったか...。 叔母さんが検査のためと病院へ私を連れて行ってくれなかったら...今の私はなかったかもしれない。 兄の角膜を移植された後の定期検診で看てくれた看護師さんに心救われた。 あんな人になりたい、この仕事したい、その目標が出来学校へ通えるように。 徐々に気持ちは“他の人も”と思えるようになれ...今笑顔でいられる。 毎日を必死に楽しく喜び溢れる日々にしようと。 .
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