第1章

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職場から歩いて20分ほどの我が家。 築25年2LDKのごく普通のアパートに私と醒は住んでいる。 「ただいまー。醒?夕食はパスタでいい?」 玄関を開けて早々奥へ話し掛けたが姿が見えない。 買い物袋をシンクに置き、カバンをリビングのテーブルに置いてから醒の部屋のドアを開けた。 「まだ寝てるの?もう夕方だよ?」 「んー...時差ボケ中なんだって...もうちょい」 「ダメ!何日経ってると思ってるの!早く起きてシャワー浴びてきてよ! その間にご飯作るし、今日はバイトの日でしょ?叔母さんに怒られる前に出勤しないとまた罰金取られるよ?!」 「ふぁ~罰金くらいクソ喰らえだって~...まだ眠いし、ゴホッ!風邪引いたかも、的な?」 「小学生の仮病じゃあるまいし!ほら早く起きろ!」 布団めくってお腹を叩く。 醒は“ぐふっ!”と声を上げ渋々起き上がった。 「痛えっ!分かったよ!起きりゃいいんだろ?志麻叔母さんよりねぇちゃんの方が恐くて日々ビビりながら生きてるおれの気持ち考えてみろよ?寝ることくらいが幸せ...」 「いいから早くお風呂行け!!」 「は、はい!!」 ぐうたらで口応えして...ほんと手の掛かる弟だ...。 .
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