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「ふぁ~まだ寝みぃよ...」
ねぇちゃんに叩き起され渋々シャワーを浴びて目を覚まさせた。
“美味しく出来たはずだよ”と出されたカルボナーラを数分で腹にかき込みバイトの準備して出掛ける。
電車を乗り継ぎ夜の銀座へ、数え切れないほどの明るい看板が光る街はおれの眠気を一気に覚ましてくれた。
おれにとってバイトってもんは面倒でもあったが楽しくもない大学へ行くより働いている方がしょうに合ってるみたい。
普通だったら出会えない人たちが大金払って飲みに来る、それを傍観するかのように見ながら時折笑って客の要望を叶える、なんか...いろんな世界が見れておれなりに楽しんでいるんだ。
ねぇちゃんなんかはおれのことぐうたらで働きたくない今時の男子くらいに思ってるかもしれないけど、いつかはおれも大金持って飲みはべらすぐらいの大物になってやるって夢だってあるんだぜ?
本音と態度がちぐはぐで理解してもらえないだろうけど、今までのバイトの中ではお気に入りの方だ。
今夜だってボーイとしての仕事全うしてやろうって気で店のドア開けた。
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