写真裏の手紙

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20年ぶりの同窓会が開かれた 懐かしい友との再開 変わらない地元の風景に、 時代錯誤しそうだ いつも、遊んでいた、見慣れた同級生達には、久しぶりの再開だ。 年老いた同級生の変化に、驚きは、隠せなかったが、それも、 5分も経てば、変わらない悪友達に戻る 相変わらず、説明好きな 友 甲高い笑い声で、話す 友 気を引く渋い声の 友 飲んで、のまれてすぐ泣き始める 友 悪ふざけしては、あやまりをくりかえす 友達。 楽しい時間を過ごしてきた友たちとの再開 昔も、今も、そこには、いつもの仲間がいる ただ・・・ ただ、あいつだけがいない あいつが・・・ 誰もなにも、聞かない あいつの事を、なにも、話さない なぜか、だれも なにも、話そうとしなかった。 私は、何も、知らなかった 何も、気がつけなかった 気がつかない不利をしていたのかも 知れない。 多分、1番近くにいたはずだったのに あいつは、友達には、いつも勝手に、 人の話をして、悩み事、楽しい事を を話してしまう。 本人が、報告する前に、皆知っているのが、私達には、普通だった。 あいつは、いつも、人の話で盛り上がる。 しかし、私達は、あいつの事を知らなかった あいつのことを、私は、何も知らなかった。 ひとりで、悩み、苦しんでいたこと。 毎日、毎日、つらかったこと。 会えば、悩みなんて無いくらいの、 元気なやつだったから、悩んでいるなんて、思わなかった。 私達は、なにも、聞いてあげれなかった。 私は、あいつの辛さも、痛みも、共有してやれなかった。 悩みを聞いてあげれなかった。 ガキの頃から一緒だったのにと 私は、そんなことを思い出していた。 今は、ただ、あいつの事を 思いださないように 話さないようにしていた。 皆があいつを忘れたかのように あいつの事を話さない 今は、久々の同窓会を楽しんでいる 今は、それでいいと思った。 懐かしい、いつも通った居酒屋へ行き 悪友達の昔話に盛り上がっていた。 ふと、 棚の上には、アルバムがある 釣り好きの 店主のアルバム 自慢したげな写真の数々を見て 酔っぱらう私達は、 笑い、怒られ、店主と絡む 昔も同じ風景だった。 ふと、店主が、古い一冊のアルバム を、もってきた よく通っていた、昔の懐かしい 居酒屋の写真が、何枚も写ったいた。 中には、お店で、騒ぎ、店主と一緒に 女将に謝っている写真もあった。 皆で懐かしみ、笑い、泣き、語りあった 古く色褪せた写真が、 ヒラヒラと 落ちてきた。 1枚の古い写真 顔を真っ赤にし、 一升瓶を、片手に あいつと皆で撮った写真だった。 皆が、静まる 騒わがしかった、居酒屋が 自分達の所だけ 時間が止まったかのような静寂し 目頭があつくなり、 涙がポロリと落ちてきた。 大の大人が、肩を寄せ合い 涙を、こらえ 1枚の写真を見つめるている。 天井をみる者 泣き崩れる者 何を言っているのか声に、ならない者 だよな、 わすれて・・・ 忘れていないよな 忘れてなんかないよな 皆、同じ気持ちだった。 忘れていなかった 皆、忘れていなかったあいつを あいつのことを みんな、本当は、話したかった あいつの事を あいつが何故、どうしてって 考えると辛くなるから、話さなかっただけだった。 本当は、あいつの事を知りたかった。 本当の理由を知りたかった。 なぜ、自分からこの世を去ったのか 私達は、心に、一つ穴が、空いたピースをいつも、気にしていた。 1枚の古い写真が、 私達の気持ちを 代弁してくれるかのように、 あいつの事を話すきっかけと、 思い出をはこんできてくれた 写真の裏には、 あいつの言葉が、書いてある 大切な仲間、今も、これからも一生一緒 あいつの言葉 みんな離れていても、 心は、いつも、一緒にいよう 一生 ダチで‼️ と書いてある。 子供みたいな文 いい大人が、ガキみたいな文章で写真に 書いた言葉 あいつが亡くなる前に、店に来て アルバムを見て、隠れてこそこそと なにかを書いていたと、 店主は、言った。 あいつが、送ってきた最後の手紙を わたしは、今でも、大事にしている。 手紙には、辛かった事、楽しかった事 本当は、皆に、言いたかった事書いてあった。 手紙の最後の文章は、 みんな遠く離れていても、 心は、いつも、一緒 一生のダチ と書いてある。 私は、今も、 あいつの命日には、コップを2つだし、 酒を注いで、手紙を読み返している。 今度合ったら謝りたいな なにも、できなくて ごめんな。 と
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