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唇が濡れた感触がいつまでも艶めかしく俺を刺激してくる。
冗談とか、ふざけた様子とか、やってやったー、みたいなセリフも無くて。ただ不敵に笑う真人が目の前にいた。
全身に血が駆け巡って顔中が熱くてどうしようもない。俺はきっと茹で蛸みたいに真っ赤になっているに違いない。
焦る俺を見る真人の目は余裕たっぷりで……。
「行こう」
――何処へ?
その日俺は、禁断の扉の向こう側にいる、今まで見たことのない友人の顔に出会ってしまった。
―end―
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