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題1話 ~ギルドでの出会い……?再会……?~
俺はギルドとやらの中に入ってみることにした。
扉は厚く重そうな扉だったが、思ったより薄く軽かった。
中に入り周りを見渡してみると、身体のごつい人がお酒を飲んでいたり、いかにも勇者って人が看板のようなものをじっと見つめていた。
俺がこの人は何をしているのだろう?と疑問に思っていると、アナウンスが流れた。
「冒険者ギルドへようこそ!ギルドカードの作成は右のカウンタへ、クエストの受注は正面のクエスト板へ、ご食事は左のバーへ、なにか質問がございましたら右手にあるモニターにお申し付けください」
そんな、ギルドカードとか、クエストとか言われても……ここどこかわかんねぇし、とりあえずさっき言ってたモニターとやらに聞いてみよう。
俺はモニターにタップしてみた。
「はい。なんでしょう?なんでもお申し付けください」
俺はモニターに打ち込むタイプだと思っていたが話しかけるタイプなんだな。
「じゃあ……ここはどこ?」
「ピロン♪……ここは冒険者ギルドです。食事、クエストの受注、ギルドカードの作成ができます」
そういうことじゃないんだよなぁ!この建物じゃないんだよ!俺はもう、薄々気づいてんだよ!ここが、俺が遊んでたMMORPGの世界だってことは!
だってよ、ゲーム始めたころもリスポーンは橋の上だったし、このギルドだって見たことあるし、あの文字だって、アナウンスだって!どうなってんだ!
「俺、自分の家に戻りてぇよ!」
俺が絶望を感じ、頭を抱えていると聞いたことのある声が聞こえてきた。
「あれ?チロルじゃねぇか!」
その声は……!?
俺は頭を上げてみる、そこには俺がMMORPGで一緒に冒険をしていたピネだった。
「あ、ピネじゃないか!お前こんなとこで何してるんだよ」
「チロルこそここで何してるんだよ!俺はなんでここにいるのかわかんねぇよ。ここって俺らが冒険してたゲームの世界だろ!どうなってんだよ」
聞いた感じ、ピネも同じ状況だったらしい。ちょっとは安心したが、なんでこんなとこにいるのかはわからないまま。
「俺もわからない、目が覚めたらここにいて……とりあえずギルドに来てみたんだが、よくわからないままで……」
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