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水野忠邦といえば江戸時代の天保の改革で有名な老中である。彼の目指した政治は、あまりにも急激で苛烈なものであったため、たいした成果を挙げられないまま頓挫したのであるが、それと同じ時期、奇妙な風習があったことが記録されているという噂がある。
その頃、日本の漂流民を返還しに来たアメリカの商船モリソン号が引き起こした事件があった。当時の日本は鎖国政策をしていた時期であり、異国船打払令に基づいて外国船に対して江戸湾や錦江湾において、砲撃がなされたできごとであった。
浦賀をあとにしたこの船が鹿児島にやってきた時、対応に当たった薩摩藩家老、島津久風の手記にその奇妙な風習が記されていると言われている。
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