告白の欠片

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「期限は……」 えっ、と千尋の目がちらっと私を見る。 「そのご縁とやらの期限を聞いてるんですっ」 「すでに決定事項ですから、実行を防ぐには半月もありませんよ」 少しだけ千尋は変わったみたい。やっぱり前よりもずっと素敵になってる。  こんな再会じゃなかったら、きっとまた千尋を好きになってた。 『茉奈、君が――』 もう破れてしまったあの手紙の続きは、知る事は叶わない。 「わかりました。なんとかします、私が」 半月の間に身の丈に合わないような相手を捕まえて、どうにか父の会社に力を貸してもらわなくちゃ。  千尋は説明を終えて立ち上がる。 「少しだけ、いい?」  「私の部屋で。紅茶を淹れるわ」 学生時代の友人だと両親に話すと、二人は複雑な表情を見せてたけれど、私もまだ千尋と話してみたかった。 
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