それが本当の幸せであることを僕はまだ知らない

3/66
前へ
/66ページ
次へ
「たけるー。おはよう!」 「恵里奈。おはよう。」 今日は彼女と初めて一緒に登校だ。 恵里奈は俺の向かいのマンションについ最近引っ越してきたのだ。 俺の隣の部屋に住んでるかりんですらまだ会ったことが無いのだ。 「たけるくん、おはよう。」 マンションからかりんが出てきた。目の下にクマができてひどく疲れた様子だ。 「あ、かりん。おはよう。どうしたんだ?その顔」 「昨日ゲームやってたら気づいたら4時で寝不足なの…。」 そう言ってからかりんは恵里奈のほうをちらりと見た。 「えっと、たけるくんの幼馴染の松下 かりんと言います。…彼女さんですか?」 「恥ずかしいなぁ…そうだよ。たけるくんと付き合ってます。と言っても昨日からだけど…森野 恵里奈です。」 「たけるくんすごくいい人なので大切にしてあげてくださいね!じゃあ私は先に行きます」 かりんはきっと気を利かせてくれてるのだろう。 この時間なら歩いて行っても相当余裕があるというのに走って行ってしまった。
/66ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加