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―その後、昼休み―
「もう一人で行けるから、大丈夫。」
「そっか!じゃあ僕遊んでくるね!」
「一輝くん、早くしよーぜ!」
「今行くよ~!」
―運動場―
僕の『学校で毎日絶対にやること』の一つ、ドッジボール。僕たちにとっては負けたくない戦いみたいなものなんだ。
って言っても、僕はほとんど勝ってばかりだから最近は審判に回ることが多いけどね。
「なぁ、一輝くん…今日はオレが審判やるよ!いい加減一輝くんのスーパープレイ見たいからさ!」
「え、ホントに!?やったぁ、ありがとう正人!じゃあ、半年ぶりに見せちゃおっかな、僕の本気!」
自慢じゃないけど、僕は幼稚園の頃から“はんしゃしんけい”ってやつがすごくて、ドッジボールではどんなボールもすばやく避けれるんだ!
「じゃ、裕くんとカズっちvsオレとまさまさな!負けたらジュースな!」
「おっしゃあのぞむところだ!」
「まっけないぞぉー!」
みんな燃えてるね~……手加減しよ。
―かれこれ20分後……―
「これでも手加減したはずなんだけどなぁ……」
僕たちのドッジボールのルール〈先に二回全滅させた方の勝ち〉は確かに守ったけど…しばらくやってなかったのにすんなりと決着ついちゃったな。
「くっそぉ……半年やってないのにこの強さって…一体どんな特訓したらそうなるのさ?」
「みんなも知ってるでしょ、一輝くんは幼稚園の時からずっとこんな感じだってこと。」
「「知ってるけどいくらなんでも強すぎるよ!」」
やっぱりこうなっちゃうよね…そろそろドッジボール以外に得意なスポーツ見つけた方がいいよねぇ…
―帰り道―
「カズっち、お前さ…将来スポーツ選手になれるって、マジで。」
「えぇ…そうかなぁ。僕はもっと他にもやりたいことあるんだよ。」
「いっつもそれだよなぁ…やりたいことってなんよ、カズっち。」
「……ナイショ。僕はそういうのあまり話したくないんだ!」
~プロローグ2 すべてのはじまり 終~
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