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「影夜に協力を仰いでみたんだけど…アイツもコイツらは国際レベルだとか何とか言ってお手上げ状態らしい。」
「そっか…やっぱり僕らが直接足を運ぶしかないのかな…」
「それが一番手っ取り早いだろうよ。よし、んじゃ行くか。」
「どこにだい?」
「アイツらを探すぞ、陽輝。善は急げだぜ!」
僕は結局相棒に手を引っ張られてそのままいつもみたいに仮想世界へログインすることになった。
―仮想世界ネクストアース・ターミナル―
「よし、今日のノルマは達成済みだけど…少しでもみんなの安全のために、もうちょっと動くぞ、陽輝!」
「あぁ、だけど…相手は未だ未知の相手だ、油断は禁物だよ。」
「分かってるって。それに…あらかじめ影夜から敵が彷徨きそうな場所は教えてもらってるんだ…あとは順に叩いていくぞ。」
馬宙にしては随分と計画的な作戦だな…アイツはいつも何だかんだ最後は僕に丸投げするのに。
―スポット1・スクラップ―
スクラップはいつもならず者のたまり場だとは聞いていたけど…まさか本当にならず者の巣窟って感じだったなんて。
「オメェ、何しに来たんだよガァキ!」
「バカ、コイツらぁガキじゃねぇ。若僧だ!」
偶然目があった彼らの右腕にふと目線を向けると、なんと僕らが探していた〈ニュー・エネミーズ〉のマークがしっかりとペイントされていた。
ターゲットを見つけたから、僕と馬宙はフォトンセイバーを起動させて二人を警戒した。
「オメェら二人揃ってサイバー警察ってか?」
「上等だぜコラァ…まとめてぶっ潰してやんよ!」
緑のリーゼント頭は鋭い鉤爪状の武器を、黄色いリーゼント頭はバトルアクスの上位武器・バトルバンカーを構えた。
そして、それに合わせるように子分と思われる人たちが次から次へとその姿を現した。
「陽輝……あっという間に囲まれちゃったな。」
「呑気なこと言ってる場合じゃないことくらい知ってるよね、馬宙?」
「分かってるってば……四面楚歌の状況でも勝てちゃうのがオレたちの強さだろ?」
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