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「そ、そうだね……とにかく今は数を減らそう!」
「了解……んじゃ、行くぞ!」
僕と馬宙は辺りを数十人のリーゼント頭たちに囲まれていたけど、警察から支給されたブーストシューズの力で地面を強く蹴りながらこれを突破した。
突破するついでにすれ違い様に切り捨てるように何人かを倒した。
フォトンセイバーはその名の通り光でできた剣だから実剣と違って痛みはそんなに感じないし、振り回す僕らからしてもとても扱いやすい。
それ故、僕らが一番得意とする攻撃法と組み合わせて使うと僕たちが想定している以上の攻撃力が出せる。
そうしている間にも僕の相棒は相変わらず目にも留まらぬ速さで「次はどいつだ?」等と悪役じみた言葉を発しながら目の前の敵を倒していた。
止めるのも面倒だったし、かといって向こうに逃げられても困るのは事実だから僕も長年の戦いで身に付けた剣技を駆使して敵を倒した。
「ひっ、ひぃぃぃぃ…何でこんな若僧二人に俺の仲間たちがほぼ全滅されなきゃいけねぇんだよ!俺はただある野郎から〈依頼〉されただけなんだってのに!」
緑のリーゼント頭は陽輝たちの容赦のなさに恐れたあまり自分たちがどういった目的で動いているのかをあっさりと暴露した。
「〈依頼〉……誰からどんなことを引き受けたんだい?これ以上僕らは戦うつもりはないし、良ければ教えてくれないかな?」
「お、俺は何も知らねぇよ!ただ、次にあの町でサービスが始まるゲームに何かとんでもねぇものを付けるらしいぜ?オレが知ってるのはこのくらいだぁ!」
……何だって!?確か、次に出るゲーム機〈リンクゲート〉はVRとAR両方に対応してて、最新の脳量子波研究で得た技術も取り入れてるっていうやつじゃないか。
もしそれに良からぬ仕掛けがあろうものならそれこそ僕らが必死に止めた七年前の事故と同じことに……いや、それ以上の被害が出るじゃないか!
「情報のご提供、丁寧にどうも。けど、アンタらは全員有罪であることに変わりはないんだ…覚悟しとけよ。」
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