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―その頃、旧SPHERE研究施設―
『ククク……ボクを長いことここに置き去りにしたことを…野放しにしていたことを後悔させてやるよ、愚かな人間共よ!』
謎の音声は突然、臨海市のあらゆるネットワークシステムの管理サーバを攻撃した。あっという間にあちこちでショートに伴うスパークが発生し、内部データファイル全てが開かれてしまった。
『ハハハ……準備は整った。後はあの邪魔物を追放すればいいだけだ!』
―翌朝、臨海中学校・職員室―
「まさか、ここの卒業生が教育実習生として戻ってくることになるなんてね。」
「いえ……家から近かったですし、思い出がたくさんある場所だからリラックスしてできるかなって思ったんです。」
「じゃあ、頼むよ……馬宙先生!」
「はい!」
―臨海東高校1-A―
オレ…一ノ瀬新太はこの春からついに高校生です!親は……元々いないけど、周りの大人たちがそんなにガミガミ言わなくなる……つまり、クレイジーなことをやりたい放題やれちゃうってことだ!
「やっほー新太くん!」
「あ、おーっす三樹!蓮なら購買に走ってったとこだよー!」
「ええっ、こんな朝早くから購買行くってどんな精神してるのよ……アタシとのテニスの約束忘れてないかな?」
「あぁそれなら心配ないよ。だってアイツ、『バカとテニス三セットマッチやる』とか言いながら走ってたから。」
「そっか、それなら蓮くんが来たら『テニスコートで待ってるよ』って伝えといて!」
「分かった……」
蓮って言うのはオレの一番の親友で、『ARライブズ!』で実際に起きたある事件を一緒に解決した仲間でもあるんだ。
元々クレイジーをモットーにしてるのは蓮の方で、オレはあくまで知らず知らずのうちに移ってたって感じ。
ってか、三樹さんめっちゃ足早ぇぇぇ…流石、中三の時にスポーツテストで臨海市民栄誉賞取っただけのことはあるなぁ……
~プロローグ 元・英雄たちの後日談 終~
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