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それから僕とリリスちゃんは廊下に出て、そのまま図書室を目指して歩くことにした。僕も今日は図書室に用事があったから、それだけでリリスちゃんを案内する理由にはなるよ。
「ところで、リリスちゃんはもしかして外国の人?それともいわゆるハーフってやつ?教えてくれたら、すっごくうれしいんだけど……?」
「あっ、私は外国人だよ。だけど、私は産まれてすぐにここに来たから日本語は結構スラスラしゃべれるよ。」
「そっかぁ…今度さ、リリスちゃんの国のめっちゃおいしい食べ物教えてくれないかな?僕こう見えて結構いろんな国の食べ物を食べることが夢でもあるんだ!」
「う~ん…私の国はスイーツがおいしいの。ここのプリンとかもおいしいけど、私がいた国のプリンは口に入れたらすぐ溶けちゃうの!」
「えぇっ、それは絶対においしいやつだよ!」
僕はあまりにも興味がありすぎたせいか、リリスちゃんに顔をぐっと近づけちゃってた。
「こっ、今度家に遊びに来てくれたら…あげるね。あと……顔が近いよぉ…。」
「えっ、あっ…ああっ、ごめんね!僕ってすぐ興奮すると顔を近づけちゃう癖があるからさ…ちゃんと気を付けるようにはしてるんだけどね。」
「あはは…あ、まだお名前聞いてなかったね。」
「僕のこと?僕は一輝、星空一輝。誰よりも一番輝く男になりたいんだ!」
「かずき……くん。うん、覚えた!よろしくね、一輝くん。」
「こっちこそよろしくね、リリスちゃん!あ、あそこだよ、図書室は。」
僕は左にある本のマークが描いてある看板を指差した。
―図書室―
「わぁ~…広~い。本もいっぱい、すご~い!」
リリスちゃんはすごく目をキラキラさせてた。それくらい、本が好きなんだなって思った。
「本を借りるときのルールについて教えるね。ここで読むぶんには係の人に図書カードを渡さなくてもいいよ。だけど、教室に持っていきたいなら図書カードに日付と名前を書いて渡すんだよ。」
「教えてくれてありがとう、一輝くん。」
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