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「りゅうまた同じくクラスだなー」
「同じクラスになれたねー」
「りゅう!1年から一緒だね」
色んなカボチャくんたちが声をかけてくれる。
思ってもない笑顔で対応する。
サッカー部の10番だったこともあり、結構自分は名をしられてた。バスケは伊東、バレーは足立、サッカーはりゅうと言われるくらい、部活では一番という自信もあった。
「お兄ちゃん!」
「ん?」
「また一緒だねぇー」
突然声をかけてきたのは、れいという女の子。なぜか自分のことをお兄ちゃんと呼ぶ。
お兄ちゃんがほしかったから、なんかお兄ちゃんっぽいかららしい。俺の?どこか?と言いたくなる。
自分は末っ子、れいは長女ということもあり、気にしなかった。
れいはサッカー部のだいきという友達と付き合っている。
だいきはイケメンで身長も高い正ゴールキーパー。
俺とは仲もいい。
れいとの出会いは、2年にあがった春の体育館。
だいきの彼女は可愛いと評判だったこともあったものの興味はなかった。
自分はサッカー一筋で、一年から唯一レギュラーだった。そのため女がいるからサッカーうまくならないんだろってあのときは蔑んでみていた。
「よぉ!黒人!」
これがれいとの出会いだったね。
「だれだよお前」
「だいきの彼女だ!」
「あー噂の?」
「君でしょ?サッカーが一番うまい子」
「サッカーで一番も二番もないよ。チームスポーツだし」
「今日からお兄ちゃんって呼んでいい?」
「意味がわからない。お前なん組だよ」
「一緒だ」
「え?」
君はいつも笑っていたよね。
れいのお陰で恋愛というものを客観的にみて勉強になりました。
この時みんな声をかけえくれる。これだけで幸せだったなんて、気がつかなかったな。
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