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…出来た。
もう一度始めから読み返し、誤字脱字や、言い回しを確かめる。
勢いのままに、溢れる想いを書き綴ってみたのだが…
自分にしては、なかなかに“浪漫チック” な良い出来栄えなのではないだろうか。
文科ではいつも遅れをとる、南条に見せてやりたい気分だ。
これを見れば、綾小路、感動のあまりキ、接吻…
いかん、バカバカッ!
一体、何と破廉恥なことを考えているんだ自分はっ。
きっと甘すぎる西洋菓子の洋酒が、頭に回っているに違いない。
本当は水ごりでもしたいところだが…
自分は、煩悩を払うべく、ブンブンと頭を振るった。
それから、さっきの用紙を綺麗に四つに折り畳むと、封筒にきっちり納めた。
さあ、明日に備え、今夜はもう眠るとしよう。
…しかし、南条のヤツはまだ帰ってこないのか。
一体ナニをしておるのやら……フアッ。
………………
………………
ぐー…。
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