1#イノシシ

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 「フラフラする・・・だるい・・・」  イノシシのブンブーは、獣道をヨタヨタと覚束ない足取りで歩いていた。  「休みたい・・・何処かで寝ていたい・・・」  ここの獣道のど真ん中でも、イノシシのブンブーは寝っ転がりたかった。    くんかくんかくんかくんか・・・  イノシシのブンブーは、大きな鼻を地面や周りに突きだして辺りの匂いをかぎ分けた。  「駄目だ、ここは。人間の匂いが強すぎる。」  イノシシのブンブーは、仲間を人間のハンターに次々と撃たれる場面を見てきた。  人間の匂いがする事は、近くにまた銃を持った人間が彷徨いてるということだ。  「用心・・・用心・・・用心に越したことは無い・・・でも・・・クラクラする・・・フラフラする・・・何とか・・・どっかで休みたい・・・」  くんかくんかくんかくんか・・・  「ん?!」  イノシシのブンブーの鼻が、微かな心休まる匂いを嗅ぎ付けた。  「仲間・・・僕と同じ匂い!!しかも、大勢・・・?!  どこ・・・?!どこだ・・・?!」  ブンブーは、無理が効かない身体を振るい立たせ、仲間達の匂いがする場所へもたつきながら、歩いていった。  くんか、くんか、くんか、くんか、くんか、くんか、くんか、くんか、くんか、くんか、くんか、くんか・・・  「ぷぎぃ?!」  遂にイノシシのブンブーの大きな鼻は、仲間の匂いが漂ってくる先を探し当てた。    「ここは・・・」    
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