2人が本棚に入れています
本棚に追加
/8ページ
「フラフラする・・・だるい・・・」
イノシシのブンブーは、獣道をヨタヨタと覚束ない足取りで歩いていた。
「休みたい・・・何処かで寝ていたい・・・」
ここの獣道のど真ん中でも、イノシシのブンブーは寝っ転がりたかった。
くんかくんかくんかくんか・・・
イノシシのブンブーは、大きな鼻を地面や周りに突きだして辺りの匂いをかぎ分けた。
「駄目だ、ここは。人間の匂いが強すぎる。」
イノシシのブンブーは、仲間を人間のハンターに次々と撃たれる場面を見てきた。
人間の匂いがする事は、近くにまた銃を持った人間が彷徨いてるということだ。
「用心・・・用心・・・用心に越したことは無い・・・でも・・・クラクラする・・・フラフラする・・・何とか・・・どっかで休みたい・・・」
くんかくんかくんかくんか・・・
「ん?!」
イノシシのブンブーの鼻が、微かな心休まる匂いを嗅ぎ付けた。
「仲間・・・僕と同じ匂い!!しかも、大勢・・・?!
どこ・・・?!どこだ・・・?!」
ブンブーは、無理が効かない身体を振るい立たせ、仲間達の匂いがする場所へもたつきながら、歩いていった。
くんか、くんか、くんか、くんか、くんか、くんか、くんか、くんか、くんか、くんか、くんか、くんか・・・
「ぷぎぃ?!」
遂にイノシシのブンブーの大きな鼻は、仲間の匂いが漂ってくる先を探し当てた。
「ここは・・・」
最初のコメントを投稿しよう!