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「こんなに感じちゃって。嘘つきですね、課長は」
「違う、本当に違うんだ!」
眉をハの字にして、黒田は変に裏返った声で訴えてくる。
「ふ、不能なんだっ、私は。だからこんなことしても……」
最後の言葉は消え入るように小さくなり、情けなさでいっぱいな顔を隠すように横に背ける。その目にはうっすらと涙がにじんでいた。
そんな課長に、ぞくりときた。
店での女王様役はそれなりに楽しんではいたが、あくまで仕事であり、自分は真性のSにはなれないなと思っていた。だけど今、その感覚とは明らかに違う純粋な欲が込み上げてくる。
自分より六歳も年上で、自分より背が高く、自分より圧倒的に社会的地位の高い男を辱める、この快感。
雨宮は感じたこともないような興奮を覚え、せいたように黒田のベルトを外し、ジッパーを下ろしにかかる。
「ちょ、ちょっ、ちょっと待ってくれ!」
悲痛な声を無視して下着ごとズボンをずり下ろし、黒田の大事な部分を引きずり出した。そこは柔らかいものの、まったく反応がないわけではなかった。
「少しは感じてるんですね」
「どこが……っ」
否定しようとする黒田に構わず、雨宮はとけかかった棒アイスを舐めるようにれろりと舌を這わせる。雨宮が浮かべた淫靡な表情に、黒田が息を呑むのがわかった。
そもそもフェラは物理的な刺激より、くわえる側の表情が重要なのだ。雨宮は手のしごきを加えつつ、黒田を上目遣いに見ながらいやらしく先っぽを舐め、吸い上げる。
「硬くなってきましたね」
「違う……ッ」
もう八割方勃起している黒田を見て、我ながら上出来だとは思うものの、インポがこれほど苦もなく勃つのには少々疑問を覚えた。
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