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手紙。
それは誰かに想いを伝えるためのツールの中で一番心が近い気がする。
手紙を書く時、私はこの文章かっこつけすぎかなとか、日本語おかしくないかな?とか思う。
そんなことは、今になってはもう思えない。
未来の私への手紙。
未来の貴方への手紙。
そっと封をして、独りごちる。
「あー、もうメソメソしてるなんて自分らしくないじゃないか」
怖くない、怖くないと言い聞かせていても怖いものは怖いのだ。貴方が私の部屋へやって来て果物を置いていく。
微笑んでは大丈夫と言ってくれる。
嬉しいし心配かけたく無いから、今日も明日もその次の当日も私はきっと笑う。
「怖くないよ」
大丈夫だったら私への手紙を開けて自分自身を笑ってやろう。
失敗したら貴方への手紙を読んで笑って欲しい。泣かずに…死を悲しまずにいて欲しい。
ただ、最後の一文は意地悪だったかもしれない。
“私の居ない五割の世界で君が笑えることを”
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