ここではない、何処かへ…

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 胸の中の高揚を隠し、とりあえずは現実的に今の時間に必要な事をすることにした。 「次、理科の実験で教室移動だろ。行くぞ」  陸の濡れたような瞳、少し上気した頬でホワンと拍子抜けした顔がまた…。一体何処へ行く想像をしていたのやら。 「それは今度な」  陸の耳元へ触れんばかりに唇を寄せてそっと囁いた。陸の顔がさっきよりも赤いのは気のせいじゃ無いと思う。 ―end―
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