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何かに追われて生きてきた。
何にって言われると難しいんだけど、会えて言葉にするなら日常に。
家でじっとしていたくなくて、何をするわけでもなく街へと出掛ける休日。
目的はない。
何かを見つけたくて、誰かに見つけて欲しくて、新しいことに期待して。
そんな風に生きてきたら、いつのまにか追われてて、何かしていないと耐えられなくなっていた。
何もないことに焦る。
周りは新しい風が吹き込んでいて、自分には吹かない新鮮な空気。
頭ではわかってる。周りも自分と同じような毎日を送っていると。
でも、どうしても目についてしまう。
新しい何かに出会う幸せな人の姿。自分には起こりえないように感じてしまう、それらの出来事。
なぜ、自分には起きない。
なぜ、悪いことばかり起きる。
なぜ、誰も見つけてくれない、気にかけてくれない、助けてくれない。
人を妬み、人に罪を着せて、人に救いを求める。
ちぐはぐな思いが四方八方へと無意識に進む。
無意識に、そうやってまた自分が悪くない理由を見つける。
こんなことばかり上手になっていく。
そんな自分が心底嫌いだ。
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