pearl white love

Love happening

【side_莉奈】

　遼に速水さんの自宅まで送ってもらう。聞かされた部屋は最上階。芸能事務所のトップクラス、速水さんの自宅に訪れるのは初めて。

「ようやく来たか」
「数日、宜しくお願いします」
厚い扉を開けて、速水さんが顔を出す。
「お前はそこの部屋を使って」
玄関を入ってすぐの右側の扉を開けてくれる。白で統一された家具に、淡い色合いカバーがかかるベッド。
「可愛らしい部屋。速水さんの趣味ですか？」
「デザイナーに任せたものだ」
相変わらずぴしゃりと言うのに。意外にも照れたような表情が一瞬見えて。思わずクスッと笑ったら、速水さんはちょっと顔をしかめた。

「で、向かい側が柚希。前にいた奴が色々揃えたから当面不自由は無いだろう」
二人の部屋は向かい合わせ。さらに先がダイニングリビングとテラス。速水さんのプライベートルームはテラスの向こう側だと案内をしてもらう。