俺は先生だ!

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魔法を覚える者たちは、空を飛びたいと願う者が多い。 しかしピーターパンのように俺たち自身が飛べる魔法などない。 何かのモノを使って、それを浮かすことならなんとかできるが、それは卒業試験に近い高等技術なのだ。 まだ新入りのハクには、ほど遠い技術・・・ それをやろうというのか? 今にも高台から飛び出しそうな彼女を放っておけずに、俺は一目散に走りだした。 そして力の限り声を出して止めた。 「おい、ハク!!! 待て!!! 早まるな!」 その声が届くと、彼女は俺の方を振り返った。 そして俺が息を切らしながらたどり着くまで待ってくれた。 「おい、勝手に危ないことをするな! 怪我したらどうするんだ!」 ハクはそんな俺をキョトンとして見つめる。 「コン先生、だってね、 今日は数百年に一度の流星群が見れるんですって! だから、だからね・・・」 目をキラキラさせながら俺を見上げるハクはなんとも可愛い。 「だからといって、こんな場所でひとりじゃ危ないだろ?」 「だから、コン先生が来てくれたんじゃないの? 先生と一緒に流星群見たいの・・・」 ハクはそう言いながら俯き、俺の服を遠慮がちに掴んだ。 あぁ、まずい・・・ これほど危ないものはない。 この天使はなぜこんなに俺の心を掴む? この嬉しいハプニングに心は完全に舞い上がっていた。 こいつと二人きりで、このロマンチックな星を見るのか? なんて感動的なんだ! そう願ったり叶ったりの状況・・・ どうする、俺??
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