とある女性の手記。

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とある女性の手記。

これは、とある年にイタリアのシチリア島にあるカプチン・フランシスコ修道会のカタコンベを訪れた時の話だ。 ☆ 私の趣味は世界旅行。これもその一環でこの年、このカタコンペで最も有名なミイラ少女が生誕百年目を迎えるとあって満を持してやってきたのだ。その少女は死して尚、生前の美しさを保っていたことで有名になった。当初は謎とされてきたその画期的なエンバーミングも既に解明されているが、当時は死して尚、生前の美しさを保つ少女のことは不思議でならなかったことだろう。 そんな少女を一目見ようと私も遠路はるばる日本という地からこうして足を運んだわけだ。 それでは、実物を見に行こう。
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