眠たい男

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?「え~っ、であるからして…。」 都内にある高校。 そこの1年A組の教室では社会の授業が行われていた。 生徒はノートを書いたり、教科書を読んだりと、勉強に取り組んでいた。 ?「Zzz…。Zzz…。」 そんな中、規則正しい寝息を立てて眠っている男子生徒がいた。 先「天都、天都蒼(あまつあおい)!」 天「ん…。」 先生に名前を呼ばれた生徒、天都蒼はゆっくりと起き上がった。 先「俺の授業で寝るとは良い度胸だな。」 蒼「…すいません。」 先「後で職員室な。」 周りではクスクスと笑いが起きていた。 蒼「…はい。」 蒼は眠い目を擦りながら頷いた。 ?「ソウ。」 蒼「駿介。」 今声をかけてきたのは草壁駿介(くさかべしゅんすけ)。 学校1のモテ男で蒼の幼馴染みの1人である。 草「また呼び出されたな。これで何回目だよ。」 蒼「…何回目だろうか。」 草「覚えてねぇのかよ。」 駿介はそう言って苦笑いを浮かべた。 ?「駿く~ん。帰ろ?」 草「うぉ!?いきなり抱きつくなよ、椿。ビックリするだろ?」 ?「えへへっ。ゴメンゴメン。」 駿介に後ろから抱きついた女性は、笑いながらそう言った。 彼女は梅野椿(うめのつばき)。 蒼のもう1人の幼馴染みであり、駿介の彼女である。 梅「そうちゃん。早く職員室行かないと、先生に怒られるよ?」 蒼「…そうだな。邪魔者はさっさと去ることにするよ。」 蒼はわざと皮肉めいた言い方をした。 梅「あ、ち、違うよ!?そういう意味で言ったんじゃないからね!?」 椿は慌てふためいた。 草「ソウ、あんまり椿いじめんなよ。」 蒼「…。」 蒼はそう言われて微笑んだ。 梅「も~う。そうちゃんの意地悪。」 草「ハハハッ。」 3人はそれから2、3分話をした。
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