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街外れの高原大きなレンガ造りの工場がそびえ立つ
リベラ「へぇ~、ケチ大臣の癖に良い所提供してくれたねぇ」
n「一発で木っ端微塵にするのは難しそうですね」
リベラ「何で壊す前提なの?」
n「では何と例えるべきですか?」
リベラ「ほら、こう…城1つ分とか湖何個分とか!」
n「すみません、理解出来ません。実物と照合すれば記憶出来ます」
首を傾けるn
リベラ「あー…そっかそっか…ほら、あれが城だ!」
西方にある城を指差す
n「では、湖は?」
リベラ「湖?湖はー…今近くに無いから今度教えてやる」
n「分かりました…」
━━━━━━
研究室
リベラ「さて、nよ、これより僕の知識の全てを君に託そう」
幾つもの資料を片手にnの座る席に現れる
n「唐突ですね」
リベラ「そりゃそうさ、僕の研究は天才的過ぎて誰にも理解出来ない!研究所の有象無象共も世の為他人の為とか発展性のない絵空事を吐いてばかりで本質は単なる思考停止だ!!なんの発明も成果も出せねぇカス共なんだよ!!」
資料を机の上に叩きつける
n「博士、深呼吸をしてください」
リベラ「………ごめんね、取り乱しちゃって」
n「いえ、私こそ話の腰を折ってしまい申し訳ありません、続きをお願いします」
リベラ「あぁ…つまり、僕の研究は有象無象じゃ理解出来ない、ならば僕と肩を並べる程の性能を持った人物が必要なんだ!もう1人僕がいれば最適解なんだがそれは現実的じゃない…じゃあ誰にしよう、僕と肩を並べる程の性能を持った人物…それが君って訳!」
n「しかし、現段階では私は博士に及ばない…だから私に博士が培ってきた知識を…という事ですか?」
リベラ「せーかーい!……の前に君を修繕する」
n「修繕?それはこの前…」
リベラ「一回だけだとでも?それに君に治療の術は教えてない、まだこの前の傷が残ってる筈だ」
n「……嫌です」
リベラ「嫌とかそういう問題じゃないだろ!?」
n「いいえ、修繕のついでに何かするつもりですね?」
リベラ「…しょ…証拠は!?」
n「……勘です…これはホムンクルスとしての」
リベラ「…ほれ見たことか!根拠がないぞ!さあ、お縄につくが良い!!」
n「…」
━━━━━━━
リベラ「さて、終わったぞ」
胸から腰にかけて包帯で覆う
n「…この白い帯状のものは?」
リベラ「包帯だ、傷口を押さえるために巻く」
n「ですから、半分はゴーレムなので…」
リベラ「なんだい?君は殴ったら肉体は瓦礫のように崩れるのか?」
n「そういう訳では…」
リベラ「ならちょっと堅いホムンクルスってとこだろ?それに傷口がそのまま見えるとかグロくて僕が耐えられん」
n「博士の都合じゃないですか」
リベラ「そうでもあるし、君の都合でもある」
n「…これを外すのはいつ頃になりますか?」
リベラ「次の修繕まで」
n「次って、定期的ですか?」
リベラ「うん、3日に1回かな」
n「頻繁ですね…一先ず修繕ありがとうございました」
リベラ「まだだよ?」
n「え?」
リベラ「次は髪と瞳。大分色が落ちてきたからね」
n「いえ、それは…」
リベラ「大丈夫大丈夫、魔法だから一瞬で終わる」
n「そうではなく…そもそもこの治療も回復魔法を…」
リベラ「ごめん、回復魔法は使わない…あ、使えない」
n「今使わないっt━」
リベラ「使えない」
n「今━」
リベラ「使えない」
n「…髪と瞳を早急に染めてください」
リベラ「はーい!」
嬉々と魔方陣を展開する
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