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リベラの研究室
薬品の匂いが部屋中に漂い部屋のあちらこちらから蒸気が吹き出ている
リベラ「たっだいま~、さて、噂のお嬢さんはどこかな~」
身体を左右にくねらせ研究室を徘徊する
?「ヒッ…気持ち悪っ…」
研究室の扉の奥から辛辣なセリフがドアをリベラの心のドアを突き破る
リベラ「ぐはっ!!…誰です~私の心臓を抉んのはぁ~」
研究室の扉を開けると目の前には真っ白な長髪を持ち瑠璃色の瞳をした15歳程度の少女がいた
?「うぅっ…やっぱり気持ち悪い…」
リベラ「抉られすぎて僕も気持ち悪い~…あ、でも腸内とか抉られたら気持ちよさそう…おや、君が例の女の子だね?僕がリベラ博士だよっ!君の名前は?」
?「…ない」
リベラ「なぃ?」
?「…」
首を縦に振る
リベラ「…そっか…じゃあこの僕がつけてやろう!」
?「…いらない」
リベラ「いらなくない、呼びにくいからね。ん~……白い…」
少女を隅々まで舐め回すように見つめる
?「…見ないで…気持ち悪い…」
リベラ「もぅ!気持ち悪いしか言えんのかい君はっ!」
?「…」
リベラ「…あれか、他に言葉を知らんのかい?」
?「…?」
首を小さく傾げる
リベラ「じゃあなーんも知らん訳ですっからかんっと…じゃあ、今日から君は『n』だな!何もないから『n』!よいかぁ?」
n「えぬ…」
リベラ「そうと決まればn、君はこれから━」
指示をnに出そうとしたん研究室のドアを誰かがノックする
リベラ「なんだなんだ?良いところなのに~…ふぁい、どちらさん?」
ディム「私だ、ディムだ、件の複合体について君に説明しようと思ってな」
リベラ「わざわざご丁寧にどーも、でも大臣さん?そういうのは引き取るかどうかを決め━ぐほぁ!!」
突如開いたドアに顔を強打する
ディム「複合体はどこだ?」
辺りを見渡す
リベラ「説明にあの複合体いります?」
ディム「いや、いらんが引き取ったんだろう?」
リベラ「いいえ、押し付けられましたー」
ディム「本当に態度デカいなお前…とにかく、経緯を説明させてもらう」
リベラ「説明されてもわたくしの面倒事が増えるのは変わらなくってよ?」
ディム「うむ…さっきから『複合体』という言い方について気になっていると思うが実は━」
リベラ「ホムンクルスとゴーレムの交配種っしょ?」
ディム「え、うん…何で知ってんの?」
リベラ「さっき聞いた」
ディム「えぇ…マジかー」
リベラ「マジマジ」
ディム「うーん…おほん!何か分かったら連絡するとしよう」
リベラ「うっす」
ディム「あ、そうだ、この前の被験者はどうした?解毒魔法の実験で使った囚人」
リベラ「あー、処分しましたよん、ダメっぽかったんで」
ディム「一人だけか?もし残っているなら別の実験に…」
リベラ「覚えてませんけど多分ぜんぶダメだったんで」
ディム「そ…そうか…なら良いんだが…ではな」
リベラ「はぃ、乙でしたー」
n「…誰?気持ち悪い…」
机の下から姿を現す
リベラ「ん~…悪い人」
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