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「お前はゲイなのか?」
一度達したオレはまだ敏感だっつーの。
「ああ・・・ダメだって・・・んんっ」
諸々触んじゃねぇよ。
若頭はオレの・・・まあ、普段人目に晒されることの無い場所、いわゆる秘部に指を当てて「ここは使った事あるのか」って・・・聞く?普通聞かなくない?
もうさ、情緒とかないの?
・・・ないか。ヤクザだし。
「ふぁあぅん」
指を少し入れられただけで、待ちきれないソコが疼いてくる。
「ダメ・・・だって。そこ、キレイにして・・・ないからっ」
そんなつもり無かったんだって。
今日はほんとにお礼だけのつもりだったの。
「ふぅん、初めてではないわけだ」
あのね、普通のノンケの男が興味があろうとなかろうと、男にキスされたりイカされたりなんて大人しくされるわけないだろうよ。
「あ・・・だか、らっ」
こちとら10年以上性癖隠してんの。
行き辛いったらありゃしないんだから。
「も・・・いいか・・・げんにしろって!」
渾身の力で振り払って、急いで身支度を整える。
「初めてじゃないけど。でも!恋愛経験なんて皆無に等しいの!こんな・・・いきなりこんなのも、してきてないの!オレはね史上最強のビビりなの!!!」
ぜはぜはと肩で息をして、はたと気づく。
おーぅふ。オレってば・・・もしかしなくても恥さらした?
ま、別に・・・と若頭の首に再度手を回してみる。
近くで見ても、イケメンはイケメン。
やっぱりちょっとムカつく。
「だからね、こういうのから始めたいんだよ。若頭?」
触れるだけのキスを少し。
「東雲 修哉」
仕掛けたはずのキスは、いつの間にか主導権を取られ、クスクスと笑いながら繰り返されるキスは軽いくせに甘く優しい。
頭を撫でる手も、ヤクザとは思えないくらい優しく、頭から肩へ、肩から背中へと・・・
「だからそういうのは、なし!」
まったく、油断も隙もあったもんじゃない。
「東雲修哉!お前がオレに手が出せなくなるほど惚れさせてやるから!今に見てろ!!」
エロ魔人めっと啖呵をきったオレは、そのまま部屋を飛び出した。
近いうちにまた、戻ってくるんだろうな と確信をもって。
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