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「さてと、こちらは名乗ったぜ。次はお前らが答えろ。」
「・・・やだね。」
「おまっ!」
「ライトたーいちょっ!」
殴りそうな勢いのライト隊長の背中に少し触れる。
「まぁまぁ落ち着いて。私が名乗ればいいのかも。」
「そんな、駄目ですよ!」
急に小声になるライト隊長。
「陛下がわざわざ正体を明かさなくとも、、、」
「私たちの会話から主従関係を悟って勘づいている人もいるだろうと思うけどね。」
エリアスが苦笑いする。
「いやいや、坊っちゃん隊長にはわからないかもしれないですけど、俺より頭の悪い奴は平民には5万といるんですよ。それにそこまでこいつらは我々に興味はないですよ。こいつらが今考えてることは、、、」
「あっ」
ふいに飛んできた石をライト隊長はパシリッと片手で受け止めた。
か、かっけー!
「どうやって我々の隙をつき、逃げるか、です。」
「確かにその様ですね。」
エリアスの向いている方向を見ると3人ほどが走って逃げるのが見えた。
いつの間にか水の縄から抜け出したようだ。
「わ、ごめん。全然気づかなかった、、、」
「問題ないですよ、マコト。私がすぐ捕まえてきますから、」
そういうが早いがエリアスは風の魔法を駆使した走りで追いかけて言った。
あの調子だとすぐ捕まえられるだろな。
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