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「じゃ、その間こっちを片づけるか。さてと、、、」
ライト隊長と私は再び男たちと向き合う。
ちょっと趣向を変えて、私が聞けば答えてくれたりするかな?
「あのー、ちょっといいですか?何で私たちを捕まえようとしたのですか?」
「は?なんでオメーみたいなクソガキに答えなきゃ」「オイコラ殺すぞ」
ライト隊長は再び男の襟首を片手で掴み、そのまま空中へと持ち上げた。
うわー、状況が悪化した、、、
「ライト隊長!」
今度は私が咎めても放さないようだ。
「訂正しろ。」
「・・・。」
「ライト隊長ってば!!」
ライト隊長の服を掴むが鍛え上げられた筋肉質な腕はびくともしない。彼は男が言ったことを訂正させるつもりだろうけど、、、、
男は顔を真っ赤にしながらも口をギュッとしめている。うん、絶対無理なやつ。
「隊長、私は気にしてないからさ、、、」
「・・・。」
「ええっと、」
どうしよ。
「どうか、ライト様お許し下さい。」
ふいに声がする。
「失礼。私はこの山賊の親をしています、クリストフェルと申します。質問には私が答えますし、罰は受けます。ですから、彼を放してやって下さい。」
山賊、の親玉と言った割りには らしくない風貌と体格と口調。細身の体に他の男たちとは違った民族衣裳のような服を着こなしている。まるでインテリヤクザ。
「おい!お前黙ってろよ!」
ライト隊長に持ち上げられている男がジタバタしながらインテリヤクザさん、もとい、クリストフェルさんに言った。
仲間割れかな?
「状況が変わったのです。この方々は、、、恐らく国王の臣下です。」
「おうおう、やっと話のわかりそうなやつが出てきたか。」
そう言うとライト隊長は捕まえていた男を放った。男は尻餅をついてこちらを見上げて
は? と呟く。
「ってか、よくしゃべるこのヤローが頭じゃないのかよ。」
ほんとそれ。
「彼にはそれらしく振る舞えと私が命令していました。」
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