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 大輝は自分の誕生日を伝え、お気遣いなく、と言い添えた。  大輝の誕生日は約1ヶ月後にやってきた。 それは7月初旬の梅雨のさなかだった。  朝、大輝が職場へ向かうため自分の部屋を出ると早速、花音が待ち伏せしていた。花音は小さな躰に隠すようにしてプレゼントを後ろ手に持っている。 「花音ちゃん、おはよう」 大輝が挨拶すると 「お兄ちゃん、今日はなんの日でしょうか!?」と花音が元気よく質問を発した。 大輝はわざととぼけたふりをして思案してみせた。  それから、おもむろに 「あれ……もしかして…今日は僕の誕生日かな…」とおどけてみせた。
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