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「花音ちゃん、どうしてお相撲さんがいるの?」 「だってお兄ちゃんはとっても強そうだから。…だからお兄ちゃんが花音を護ってくれるの…正義の味方だから…」 そういうと花音は少し照れくさそうにはにかんだ。その仕草がとても愛くるしく思える。 「そっかー、お兄ちゃんは最強だからね! どんなヤツがきても全員倒してやる! うおぉぉぉ、俺は無敵だー!」  大輝は花音の前でおどけながら、スーパーヒーローよろしく力こぶを作って見せた。そんな大輝の姿を見ながら花音は笑い転げていた。  それは独り孤独に生きる大輝にとって人生で最上の誕生日プレゼントだった。
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