IN HALLOWEEN

4/6
前へ
/34ページ
次へ
二人が森の奥に進むにつれて、森はだんだん暗くなっていきます。 ドロボウが落とした木の実を辿ってここまで歩いてきましたが、グレーテルは少しずつ不安になってきました。 「ねぇ、ヘンゼル・・・もう帰ろうよ・・・暗くなってきたよ・・・」 「まだだよ・・・ドロボウはこの先にいるはずだ」 慎重に進むと、やがて広くて日の光が当たる場所に着きました。 「ここはどこかしら。森の中でこんな場所見たことないわ」 「俺も・・・あっ、グレーテル、見て。あれ、もしかして家じゃないか?」 二人が進んだ先にあったのは、ヘンゼルとグレーテルが住む家よりも少し大きい家でした。 しかも、お菓子で出来ているような見た目をしています。 「こんな所に誰か住んでいたのね。面白い見た目してる家ね!壁一面お菓子みたいよ!」 クッキーの匂いもする、とグレーテルははしゃいでいます。 ヘンゼルが壁のクッキーを1枚はがして口に入れました。 「あっ!何してるのよ!お腹壊すわよ!」 「緊張してお腹すいたからつい・・・でも美味しいよこれ!本物だ!」 本物のお菓子で出来ていることに二人が驚いていると、家の中からどなり声が聞こえてきました。
/34ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加