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女がうなずいた。
「そう。今のあなたは、私が“屍霊術(ネクロクラフト)”で拵えた、動く死体の“屍者(エシッタ)”なのよ。元の体から抉り出した魂を、そこら辺の腐乱死体に押し込めて、ね」
「ナ、ゼ?」
女が華奢な両肩をわざとらしく揺らして嗤う。
「それは自分で気付きなさいな」
薄い胸の前で腕を組み、女が冷たく突き放す。
「あなたが無事に私の許まで来られたら、あなたの本当の体は返してあげる。それまでせいぜい気を付けなさい。自称“勇者”の冒険者たちに、退治されないように」
ローブの下から、女がうふふ、と笑い声を洩らした。
「それにしても、そんな汚らしい体、いつまでも晒さないで頂きたいわ」
女が何事かをつぶやいた。
何かの呪文のようだ。
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