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決意の告白
「直矢・・・・」
力の入らない体を鼓舞しよろよろと起き上がる遥。
白く透き通った、まるで白磁のような手で直矢の髪をそっと撫でた。
「パパ?」
怪訝そうに首を傾げる直矢。
「ねぇ直矢、本当にパパでいいの?これから先、パパより若くてかわいい子と巡り会うかも知れないんだよ。パパは直矢より十六も年が上で、胸だってないし、可愛くないし、それに・・・・」
そこまで口にすると言葉に詰まり、感極まって泣き出す遥。
「姉さんが残してくれた大切な直矢を、かけがえのない宝物なのに・・・・ごめんね、息子なのに、本当は好きになってはいけない人なのに、パパ、直矢が好き」
思いもよらない父親のまさかの告白に、驚き固まる直矢。
「鷲崎さんの家を出よう。二人で、昔みたく一緒に暮らそう」
「それは親子として?それとも恋人として?」
わざと投げ掛けられた意地悪な質問に、真っ赤になりながらも、恋人に決まっているだろ、そうボソッと呟く遥。32になってようやく訪れた生まれて初めての恋。ずっと好きな人の側にいたい。もう自分に嘘は付きたくなかった。
「じゃあ、恋人同士のセックスしよう」
濡れた熱い眼差しを直矢から向けられ、遥の身体は発熱したかのように、全身が朱色に染まった。
「う、うん・・・・」
ぎこちなく答え、直矢の首に腕を回す遥。
はしたないと思いながらも自分から脚を直矢の逞しい腰に絡ませた。
「取り込み中の所すみません」
ごほん、わざとらしい咳払いが聞こえてきて。
驚いて上目遣いに見ると、いつの間にか森崎がベットの脇に立ち、二人をジロリと見下ろしていた。
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