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真智子は萌香が友達と寛いでいるのでホッとしながら、美紀の方を見ると、美紀も茉莉花の母親と歓談していたので、絵梨と幸人が一緒に座っている隣りのテーブルの方に行った。
「絵梨も幸人さんも今日はクリスマスコンサートに来てくださってありがとうございます」
「こちらこそ、素敵なクリスマスコンサートに御招待くださってありがとう。慎一君、リラックスして楽しそうにピアノを弾いてるね。きっと、良い気分転換になってるんじゃないかな」
「ええ、諒さんと美紀先生のお陰で素敵な企画が実現して私もとても嬉しいです。それにしても絵梨と幸人さん、こうして並んで座っていると、すっかりお似合いのカップルですね」
「お陰様で、私も休日は絵梨さんのお宅にお邪魔したりしてるし、新年には奈良の兄のところに挨拶に行く予定になってるんだ」
「わぁ、そうなんですね。慎一も私も奈良のご実家にはすっかりご無沙汰してしまっていて…、お父さまによろしくお伝えくださいね」
「慎一君も真智子さんも忙しいから仕方ないよ。真智子さんは卒業式もあるし、結婚式の準備もあるんだよね」
「あっ、結婚式の披露宴もここのサロンですることになっているんです。また、ご案内状をお送りします」
「真智子がここのスタッフとしてすっかり馴染んでいるから安心した」
絵梨がそう言って微笑んだ時、いつの間にか休憩時間が終わったのか、タキシードに着替えた慎一と諒が舞台の中央に立ったので、真智子も慌てて撮影席に戻った。
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