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料理の準備をして夫の帰りを待った。
遅いのでパソコンを開いた。
夫のパソコンは触る事を禁止されていたが、スマホと連動していてパスワードさえ分かれば何処に居るかは分かる。
半年過ぎた頃、パスワードが分かってしまい、(夫の書斎掃除の際にメモを拾ってしまった。) 忙しいと話す夫の身体が心配になり居場所を検索した事が一度だけあった。
「まさかこれ?」
そんなメモを無造作に?と思いながら入力するとまさに夫のSNSのパスワードで、スマホや会社のメールとも同期していた。
その時は接待らしい店に居たのですぐに閉じた。
少し悪い気もしていたのだ。
パソコンを立ち上げてパスワードを入れた。
愛子が絶対見ないと思っている誠一はパスワードも変更していなく、直ぐに見える位置で打っていたから変えていないと予測は付いた。
アイ918Ai 501
意味不明だが「愛子のあい」が入っている事が嬉しい。
それを入力した。
水曜日と金曜日は忙しいのだと、この頃から話していて残業が続いていた。
会社にいるか飲み屋にいるか…接待なら軽い夜食を準備しようか、二日酔いの薬を用意してと考えた。
誠一が居たのは知らないマンションだった。
それからはパソコンからスマホメールを調べる事が日常化した。
浮気は直ぐに分かってしまった。
悪い気持ちはもう消えていた。
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