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「じゃあ、また明日」
いつもの分かれ道の公園。
普段通りにキスした後も凛花の手が離れなかった。
「……期末の範囲で分かんないとこあるんだ。条、うち来て教えて?」
言っちゃ悪いが、凛花の成績は学年トップレベルだ。
俺が教えることなんて何もない。
二人とも分かっている。
ついでに俺の成績が下から数えたほうが早いことも。
つまり、目的が他にあるということがこのくらいの付き合いになると分かる。
俺は財布の中に入れてあるゴムの残り数を確認して、こくんと頷いた。
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