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「じゃあ、今日の放課後に学級委員―……蒼井くん。月下さんの案内よろしくね」
月下香が転校してきた翌日、俺は担任に校内案内を任された。
しかも友達や女子ではなく、学級委員という理由で。
ちなみにこの学級委員とは、凛花の彼氏だというだけで俺の意思に関わらず強制的に決められた役職だ。
ダルそうな態度を見せたが誰も代わりにやってくれる人はおらず、これ以上不満がっても何の罪もない月下を傷つけるだけなので受け入れることにした。
「蒼井、お前手出すなよっ」
にやにやと草影に言われて舌打ちだけかました。
まさかそんな口から出任せの言葉が現実になるなんて夢にも思っていなかったからだ。
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