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生徒が帰った放課後の廊下は想像以上に静かで、その静寂さが俺たちの中に重い空気を生み出しながら歩いていた。
「……なんかごめんなさい。
私のために蒼井くんの時間を割いてもらって」
「全然いいよ。暇だし。それに……一応は学級委員だし?」
ありがとうございます、と緊張しているのか敬語で丁寧に頭を下げる。
想像通り謙虚な子だ。
それに俺の方も、凛花といない久しぶりの放課後に少しだけ解放感を感じられていた。
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