思惑 ── Sato's View

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例によって吉村だった。 (なんで今日に限って、こう頻繁に声をかけてくるかな……) そんな私の憂鬱などどこ吹く風で、吉村は書類が山積みになったデスクのわきで何やらごそごそやっている。 「悪いんだけどこれで何か軽くつまめるもの買ってきて! 頼む!」 半ば押し付けるようにして渡されたのは、千円札だった。
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