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「それが、この花にまつわる昔話じゃ。。。」
と、懐から取り出した煙管を優しく撫でおじいさんは懐かしそうに蕾を一心に見つめながら教えてくれた
「じゃあ……今日がその約束の日……」
「あぁ、そうじゃ……ほれ……蕾をみてご覧。
もう咲くようじゃ」
そう言うと思い腰を上げおじいさんは花に近づき煙管の先に蜜漬けの花を差し込む。
とてもいい香りが辺りに広がる。
いつの間にか夕日は完全に沈み月が姿を現した。
辺り一面は真っ暗になったものの、その花は徐々に光を灯し始めゆっくりと花弁を開く。
「きれい。。。」
思わず心の声が漏れる。
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