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ほのぼのとした笑顔で暮れてきた夕陽を眺める老人にいつもの様に声をかける。
「おじぃちゃん、庭の掃き掃除終わったよ!
今日はどの花に水をあげればいい?」
この家の花はそれぞれ水をあげる量と周期があるらしい。
どれも咲く時はとても美しく儚げで、まるでこの世界の植物と思えないような特徴のある珍しい花々。
私にはまだその周期がわからないがこの老人はその全てを把握している。
ゆっくりと老人が口を開ける
「じゃあ、今日は 花壇の二段目の花と 1番大きな鉢に植えてある蕾に水をやっとくれ。
蕾の方は多めにやっとくれ。今日花が開くじゃろう。」
ほのぼのとゆったりとした口調で老人がそう告げる。
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