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 親愛なるカズくんへ。  ぼくのことを、お父さんもお母さんも忘れる。  そういう決まりなんだ。力を最後まで使ったら、天罰が下るの。 ――泣かないで、ぼくなら平気だよ。だってカズくんは、カズくんだけはぼくを覚えていてくれるから。     コタ。  特別な力を持ちながら、常に家族のために使ってくれた、心優しいおれの兄弟。最愛の家族。二度と会えない、魂の片割れ。  ――おれの『やりなおし』は失敗したよ。  既に2回も。いま、3回目の失敗をしようとしている…
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