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宿題
学校の国語の授業で、大変な宿題が出た。
手紙に関する作文か、誰かに当てた手紙を書いて提出しろと言わたのだ。
期限は一週間。
すぐに終わるだろうと思いダラダラしていたら、あっという間に当日になった。
寝坊してしまったから書く暇もなく、学校で仕上げることにした。
色々あって、国語の授業の直前。
ようやく危機感に襲われた僕は、急いで宿題を仕上げた。
思いつく限りの知識を詰め込んで、最高傑作を作り上げる。
呼んだ友達も大笑いしてくれたのに、何故か先生は激怒し、職員室に呼び出しをくらった。
「何なんですか、これは!いくら何でも短すぎますよ!それにこれ、どういう意味なのかすらわかりません!作文でも手紙でもないです!」
「意味ならありますよ、これで最後に『手紙』って書いてあるじゃないですか!」
「バカにしてるんですか!?」
<『たちつみと』 『答え:手紙(「て」が「み」)』>とだけ書かれた作文用紙をくしゃくしゃに握りしめ、先生はおよそ三十分間にわたる説教を僕にくらわした。
<完>
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