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前科があっても僕を助けてくれたのも、母親の暖かさを与えてくれたのも母に違いない。 走り書きの手紙で、これ以上ない程の愛情を伝えてくれたのも母だ。 そしてその手紙のお陰で、僕が強く生きて来られた事も事実だ。 僕の所為で捕まったのに、手紙には僕を責める言葉はひとつも書いてなかった。 僕は母の様な優しく強い人になろうと、それだけを考えて努力して来た。 母にそう伝えてお礼を言う。 「手紙、ありがとう。走り書きでもお母さんの気持ちは伝わったよ?今も、これまでも…これからも、僕のお母さんで……居てくれますか?」 遠慮気味に怖々と聞いた。 母は、泣きながら、でも笑顔で頷いてくれた。 三行の手紙は僕と母を引き合わせてくれた。 ーー 完 ーー 2019、10、13
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